Panasonic社歌(作曲:久石譲)に思う

*Panasonic社歌の動画は12月30日の記事に載せています*



本日10月1日、松下電器産業はパナソニックになった。
同じ大阪府内でも、阪神阪急が正式に一社に合併した。梅田百貨店戦争は新たな局面へ。
他のとこでも、ウチの会社と取引のある某社が本日付けで新しい社名に変わった。

今年入った新入社員は本日より残業解禁(黙認されてたけどね)。フレックス勤務も解禁。
そして来年度入社の内定式があった。早っ。



松下電器、もとい、パナソニックに出入りしている…どころかズバリ、「中の人」曰く、今までの社歌は小学校の校歌みたいだったが、新しい社歌は崖っぷち…じゃなかった、崖の上のポニョみたいに親しみやすいメロディと、ええ感じのハーモニーなんだそうな。

記念式典があって作曲者の久石譲からメッセージが…とか言っていたが、ついつい体育館に集まって全校集会みたいなものを想像してしまった。



そもそも社歌って何であるのかなとも思ったり。会社によりけり、と片付ければそれまでだが。ウチの会社は毎朝グループ内で朝礼があり、適宜そのままグループ内会議にもつれ込むということもある。
パナソニックの場合、午後の業務が始まる前に社歌が流れて全員斉唱。そしてミカン箱に立って巻物(綱領や社是が書かれてある)を日替わりで日直が朗読。そして復唱。そのあと「所感」ということで最近のできごとをざっくばらんに話し、最後は軽く体操して午後の業務スタート。これで課内の、社内の気持ちが一つになるのである。学生のころ、インターンシップ松下電器(当時)に2週間ほどお世話になったとき、毎日の「昼会」は実は楽しみでもあった(所感で面白いことを言う人がけっこういる)。

インターン先の部署では社歌が流れても軽く口ずさむかボソボソいうか、目を閉じて黙って聴いてる人がいたりだったが、インターン繋がりで知り合った営業の友人は「営業部は皆元気に大きな声で斉唱している」という。

一方、勤め先の会社。
社歌があることは知っている。が、どんな歌詞だったかメロディだったかは、恥ずかしながら知らんのだ。何せ始業式も無ければ終業式もなく、社歌を聞く機会は入社以来、入社式のときだけだから。

学生時代はどうかというと、大学の校歌は定かではない。が、なぜか応援歌だけは知ってる(聞いたら分かるくらいのもんだが)。
高校、中学、小学校は不思議と憶えているもんだ。小学校は転校したので複数の校歌を歌ったことがあるわけだが、一校だけははっきりと憶えている。他は忘れた。
憶えてるその一校は、想い出深いところだっただけに、離れて16年経つがまだ憶えているのが不思議といえば不思議である。その学校は確かに楽しくて、ケンカもそれなりにあったけど、結構まとまってた(ような気がする)。

こうした実体験からすると、校歌の記憶度は「所属への愛着」に比例するんじゃなかろうかと。

そういうことで、松下電器の社歌と綱領の巻物は、まさに闘うサラリーマンのためのものだった。それが良かったのか悪かったのかは分からんけれど、少なくとも、「昭和の時代の家電」の歴史は松下電器産業が創ったといって過言ではない。


そんなPanasonicの新しい社歌。所属することの強制は時代と共に薄れるかもしれないが、これまでの松下電器のスタイルを築き上げたのは、ひょっとしたら社歌という小道具があったからかもしれない。