Dream Theater "Black Clouds & Silver Linings" レビュー

新しいスタジオアルバムを発売日に買って、その日のうちにレビューを書くってのはファンとして彼らに忠誠を誓うものでありうんたらかんたら。。。
でも長期出張中で、インターネット環境がない。ネットカフェも考えたけれど、今日はMacでMailのメモ帳に書き→iPhoneに同期→iPhoneで全文コピー→はてなアプリにペーストして投稿 というやり方をやってみる。何だかんだでiPhoneだけで長文を打つのはしんどいし、CDの音楽を聴くにはどうしてもMacを立ち上げねばならん(この部屋にはラジオとテレビはあるがCDを聴くものがない)(どうせiTunesで管理してiPodなりiPhoneなりで聴くんだし)

さて結成25周年…とハイクで勢い余って書いてしまったけど本当は「もうすぐ」25周年のDream Theater。5thアルバム以来メンバー変更もなく、変わったといえばヘアスタイルとヒゲくらい。音楽スタイルも一貫している。もちろんアルバム毎に雰囲気の違いはあるけれど。

限定版は3枚構成。通常版は2枚(?)。そのうちメインであるDisc 1を全曲通しで聴きながらレビュー。

#1 A Nightmare To Remember

いきなり長い曲でも驚かない。Dream Theaterだもの。みつを。
一発目からDTワールドに引き込む。欲を言えばもうちょいユニゾンパートとか、ソロでおおっと言わせる何かが欲しい…

#2 A Rite Of Passage

…と思ったらここでキター!

#3 Wither

Dream Theaterはスタジオに入って皆で曲を作り、後で歌詞を考えるスタイルなんだけど、この曲は珍しくJohn Petrucciがスタジオ入り前に曲も歌詞もある程度出来上がっていたものだそうな。

#4 The Shattered Fortress

イントロからなーんとなく聞いてたら1:38あたりで「おおーっ!!?」と気付いた。これ、アルバム"Train Of Thought" 2曲目「This Dying Soul」の2ndイントロを持ってきているのだ。This Dying Soulといえば、As I Amからの流れで「ででーででーでーーーー(ドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコ)」が印象的だけどその1stイントロが終わってから「ちゃららららー」の2ndイントロがある。イントロをはじめ、ところどころにThe Roots Of All Evilなど前作までの曲を散りばめているのは、7年がかり5枚のアルバムに散りばめられた、「アルコール依存症克服のための12のステップ」組曲のひとつであるからだ。よく練ったメドレーのようにも聴こえる。
この曲を以て、12のステップの話は幕を閉じる。

#5 The Best Time

数日前に父の日が過ぎたが、この曲はMike Portnoy (dr.)の父Howard Portnoyに宛てられた曲。彼らが一個人に向けた曲を書くのも珍しい。他にといえばLiquid Tension ExperimentでJohn Petrucciの奥さんが出産した際に「When The Water Breaks」ができたくらいのもんだ。
ブックレットでおや?と思った予感的中し、Howard Portnoy氏は今年逝去している。Dream Theaterというバンド名の名付け親だ。ご冥福を…合掌。

#6 The Count Of Tascany

あーいっ!←ライブで叫ぶと思われる。
Progressive Metalというジャンルを確立した彼らだけどこの曲はメタルよりプログレ色が濃い。Pink Floydとかそのあたり。ドラマチックな曲で締める。

2枚目と3枚目について

まだ聴いてないけれど、Disc 2はカバー集。けっこうアレな曲が。King CrimsonのLarks Tongues In Aspic Pt.2っていかにもプログレですよーと語ってるようなもん。その一方でQueenのメドレーがあったり(3曲とも原曲知らない;;)そしてRainbow "Stargazer"。こ・れ・は・・・

Disc 3はDisc 1のインストバージョン。ラブリエの出番なしバージョン;; 頼むからライブで「アルバム3枚目だけ再現しました」とかやらないでくれよ。

まとめ

前作"Systematic Chaos"の印象が弱かったから、レコード会社移籍のせいかなーと思っていたけど本作で払拭。どこからどう聴いてもDream Theater。もはや彼らのスタイルが揺らぐ事は無い。かといって飽きることがない不思議。聴けば聴くほど発見がある。

アルバムには関係ないけれど、MacBook Pro 13"のスピーカーで聴くより、もうちょいまともなスピーカーかヘッドフォンで聴きたいところ。
さーて、2枚目のカバー曲集を聴いてみますか。