なぜ実名じゃないのか――ダチョウライダーの場合

昨夜、毎日.jp主催で勝間和代氏他がTwitterユーザと語り合うcrosstalkイベントがあった。参加はしていないけれど、勝間さん(@kazuyo_k)や「お友達」の広瀬香美さん(@kohmi)、そして逢坂議員(@seiji_ohsaka)他をFollowしていたので、なーんとなくTLに流れてきていることくらいは知っていた。

ちなみに僕は@dacho_riderでやってますのでfollowもremoveもご自由に。律儀にFollow返しとかしないので「Followしてあげたのに返してくれないのね。プンスカっ」て言われても知ったこっちゃない。そんなゆるい繋がりTwitter

さて、crosstalkの中で、ネットで実名を出すか匿名かの議論があったそうで、あきみち氏(@geek)が以下言及している。
Geekなぺーじ : ネットで実名を出せない理由

ネット上で「活躍」しているのはベンチャーとフリーランス

ネットでの顔出し発言を積極的に推進するかどうかは、企業の雰囲気や規模に依存するかも知れません。 日本の大企業に所属している社員ほど実名顔出しを嫌う気がします。

個人的な感想としては、ネット上で目立ったり「活躍」している方々は、ベンチャー企業に属していたり、フリーランスだったり、社長だったりという事例が多い気がします。

要は、自分の責任範囲が自分でわかっていて、自分の言動に対して自分で責任を取れる環境に居る人々です。 そして、ネットで顔出しをすることでメリットがある人々でもあると思います。

日本的な空気が強い大企業に居ると「顔出しすることのデメリット」を強く嗅ぎ取ってしまう気がしています。

自分の裁量で判断出来る人は顔出し名前出し

例えば、重役とか部長などは自分の裁量で顔出しや実名出しをしながら活動する場合もありますが、主にメディアの取材に答える形だと思われます。

社外に向けて自分でブログを書いて積極的に公開する大企業幹部は、まだまだ少ないのかも知れません。 もしくは、書いていても目立たないような無難な話しか公開していないというものありそうです。

その他の多くの社員は匿名でネットを利用していると思われます。 大企業の社員などがネットを使ってないわけではありません。 身元を明かしてないだけだと思います。 とはいえ、大企業に勤めていてTwitterで実名でアカウントを取得して発言している人を結構知っているので、状況は少しずつ変わっているのかも知れません。

ネット上の実名/匿名議論は昨夜起こったばかりの問題な筈がなく、語り尽くされているようで、でも一向に結論も漸近線も見えない。根底に流れるのは、日本人に染み付いた「ことなかれ主義」というのも一理どころか二理、三理もある。

ただ、やはり「ことなかれ主義」というの文化が強い組織というのもあるんですよね。。。 組織全体が「ことなかれ主義」の場合もあれば、組織の一員が「ことなかれ主義」で発言を自主規制している場合もありそうです。

実名を出すことのメリットよりもデメリットの方が大きいから匿名なのであり、「名無しさん」よりは「ダチョウライダー」の方が何かと楽しいからハンドルネームでネット界に住んでいる。

要するに「炎上恐怖症」

なぜ実名ではないのか。それは炎上恐怖症と呼んでもいいかもしれない。実名で「炎上」したら他(たとえば会社)に飛び火し、痛いニュースあたりで祭り上げられるだろうが、「ダチョウライダー」であれば、火が収まるのを待つか、トカゲの尻尾みたいにスパっと切るという「最後の手段」も無きにしも非ず。

実名だけ名乗って会社名を名乗らないという手もあるだろうけど、名乗らずとも判明するのは時間の問題かもしれない。blogにはできるだけ自分の業務のことは書いていないつもりだけど、木っ端微塵に断片的な情報を掻き集めると、たぶんあの会社かあそこじゃないか?という候補がいくつか浮かび上がるかもしれない。

別にやましいことを書いているわけではない。けれど、事勿れ主義の炎上恐怖症が引き起こす「実名だと万が一のときどうしよう」と思うところがある。

もうひとつは「現実と少し違う自分でいたい」

デーモン小暮閣下が完璧なまでに公私を分けているようなもので、リアルはリアル、ネットはネットとちょっと違うところにいることを楽しんでいるというのもある。別人格というわけではなく、本当に親しいネット繋がりの友達には本名や所属を明かしているし、オフ会に参加したこともある。オフ会まで化けの皮を被るような器用なことはできない。性別を偽ったこともないし、紛らわしいことはしていない。

オンとオフを切り替える人でありたい、と常々思っている。といいつつも、仕事の休憩中や昼休みにこっそりとはてなハイクを覗いたり、Twitterでつぶやいたりすることはある。

かといって名無しさんではない

名無しさんとしてああだこうだ言うつもりは無い。全くないわけじゃなく、あんまりない。それなりに意見を言うときははてな匿名ブログなどよりも、ここでダチョウライダーとして物申すだろう。
それに、ホントに誰にも知られたくないことをネットとはいえどこかに書くという行為自体、矛盾に満ちているのではないかと思い始めている。インターネットの世界に足を踏み入れてしばらくは、完全匿名でもいいじゃない、とも思う。「誰にも言えない」ことは誰にもいってはいけないことだし、不特定多数が見ている「ヒミツのこと」はたった一人の友達とか気の置けない仲間に打ち明ける方がbestだろうが、そうもいかない事情もあるだろう。

まとめ

「事勿れ主義」による「炎上恐怖症」という裏の理由と、リアルとは違うネットの私を楽しみたい(笑)という表向きの理由。そもそもハンドルネームを使い続けることでデメリットは見つからないし、実名を使うことで何かメリットがあるのかといえばそんなことはない。つまるところ、実名でなければならない理由がないから、やっぱりハンドルネームなんだなぁ。